コラム
2026年7月 サーモグラフィーを使った熱傷発生機序(第3回)|実験結果をご紹介
2026/08/17
7/19(日)に、院長が所属する日本インプラント臨床研究会(CISJ)の発表会が名古屋で行われました。
先日開催された発表会では、「サーモグラフィーを使った熱傷発生機序」をテーマに研究発表を行いました。
前回のコラムでは、院長がCISJで発表した研究について、実際にどのような方法で実験を行ったのかをご紹介しました。
▶︎「2026年7月 サーモグラフィーを使った熱傷発生機序(第2回)|実験方法をご紹介」
今回は、その実験によってどのような温度変化が確認されたのか、実験結果をご紹介します。
<注水を行った場合>
まず、ドリリング中に水を注ぎながら実験を行った場合について確認しました。
その結果、今回行った実験条件では、測定された最高温度はいずれも34℃未満でした。
サーモグラフィーの画像では、ドリルで骨を削っている部分の温度変化を色の違いとして確認することができます。

<注水を行わなかった場合>
一方、注水を行わずにドリリングを行った場合には、ドリルの種類や回転速度、骨の硬さなどの条件によって、測定される温度に違いがみられました。
例えば、同じドリルを使用した場合でも、骨の硬さやドリルの使用状態によって温度に差がみられました。
また、ドリルの回転速度を変えて比較すると、今回の実験条件では、500rpm、1000rpm、1500rpmでそれぞれ異なる温度が測定されました。

さらに、ドリルの形状や太さによっても温度に違いがみられました。
このように、ドリリング時に発生する熱は、使用するドリルだけでなく、回転速度、ドリルの太さ、骨の硬さ、注水の有無など、さまざまな条件によって変化することが今回の実験から確認されました。
<実験結果から分かったこと>
今回の実験では、ドリルの使用状況や回転速度、ドリルの形状・太さ、骨の硬さ、注水の有無など、実験条件によって測定される温度に違いがみられました。
サーモグラフィーを用いることで、ドリリング中に発生する熱を映像として確認し、それぞれの条件でどのような温度変化が起こるのかを比較しました。
今回の研究では、こうした温度変化を「見える化」することで、ドリリングを行う際のさまざまな条件と、発生する熱との関係について検討しました。
なお、今回ご紹介している温度は、鹿の大腿骨を用いた実験において、それぞれの条件下で測定された結果です。実際の患者様の治療時の温度を示すものではありません。今回の実験で得られた結果について、次回はさらに詳しくご紹介します。
当院では、インプラント治療に関する学会や研究活動を通じて得られた知見を日々の診療に活かせるよう努めています。インプラント治療についてご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
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*参考文献
Eriksson RA, Albrektsson T. The effect of heat on bone regeneration: an experimental study in the rabbit using the bone growth chamber. Journal of Oral and Maxillofacial Surgery. 1984.
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