抜いたまま何もしない|インプラント歯科の横浜歯友会 戸塚駅前内藤歯科

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抜いたまま何もしない

抜いたまま何もしない|インプラント歯科の横浜歯友会 戸塚駅前内藤歯科

欠損放置

この動画をご覧いただければ欠損放置が理解できます。 このページでは抜いたまま何もしない選択を欠損放置という用語で説明していきます。「放置」というと何かほったらかしにして悪いイメージがあるのですが、定期的に歯医者さんに診てもらうのであれば、欠損部位の経過観察という意味ですのでネガティブに捉えないようにしてください。

見解は歯科医師によっても異なります

このページは内藤個人の見解です。

欠損放置

抜いた後、どうするか?治療をして入れ歯、ブリッジ、インプラントのいずれかにして歯を入れるのか、それとも欠損放置の4択がありますが、これは歯医者さんによっても考え方が違うので、このページは内藤個人の見解としてお読みください。

歯がない状態は病的な状態とは言いにくい

虫歯や歯周病などの感染症を放置すれば広がってしまいますので、早期治療をおすすめする強力な理由になります。しかし歯がないという状態は即病的な状態ではないわけです。歯が抜けてもあなたの日常生活に不都合がなければ、歯を入れることをすすめる理由に説得力がないと思われます。

そのため歯科医師によっても見解が異なる

入れ歯もブリッジもインプラントも欠損放置も4つの方法全てにメリットとデメリットがあります。抜けた歯の場所だけではなく患者様の性格、お口の中の感覚、通院環境、経済状況など様々な要因を考慮して適切な選択をあなたが信頼できる歯医者さんと考えるのが良いと思います。

欠損放置のデメリット

欠損放置の最大のデメリット

欠損放置のデメリット1

欠損放置のデメリット2

長期間欠損放置をした場合に周囲の歯並びが変わってしまうことがあります。左の写真は上の歯が伸びてきてしまった例ですがこれはよく起こりますし、まだ大した影響ではない例です。 私も20年臨床をしていますが、たった1、2本の欠損放置を数年間放置したことが原因で歯列をかなり崩してしまった症例も見てまいりました。こうなる前に早く歯を入れておけばよかったと後悔しても元には戻せません。これが欠損放置のデメリットでしょう。

しかし動かないこともよくあります

右の写真は下の7番を抜歯して10年以上経過していますが、周囲の歯が動いた形跡がなく日常生活に何の支障もない方の例です。上の歯を欠損放置しても下の歯が伸びてこない場合もよくあります。

動くかどうかは予想できません

欠損放置して数年後歯並びが変わるかどうかを予想することは歯科医師にもできません。ですから、欠損放置をして数年後、周囲の歯が動いてしまった場合に早く治療すべきだったと言うのは結果論と言えます。動く・動かないの割合もよくわかっていません。

3か月くらい経過観察が最善策

様子を見るのはいかがでしょうか?

見える前歯において欠損放置を選択する方は少ないと思います。するとこのページを読まれている方の多くは奥歯の症例なのではないかと思います。「奥歯を抜かなくてはいけない。と歯医者に言われたが、その後インプラントや入れ歯になるのは嫌だなぁ。」と言うことでネットでいろいろなページを調べている方へ。信頼できる歯医者さんで3か月間程度様子を見てもらい、その間月に1回くらい動いているかどうかをチェックしてもらうのもいいでしょう。動いたとしても1か月では大きくは動かないので、当院の場合は1か月に1回チェックしています。 ただし、何年も放っておかないでくださいね。本当に周りの歯が動いてしまったら、矯正治療でないと元に戻せませんので。 あくまで歯医者さんの経過観察下で様子を見ていくことをおすすめします。

3か月という期間で選択したことは納得できるのでは?

3か月という期間は歯のない生活にも慣れ、欠損部位に歯が必要なのか、不必要なのかを判断するのにいい期間だと思います。抜いた後、やはり不便だと思うか、問題ないと思うかお口の中の感覚の問題ですから、人によっても違ってきます。

迷ったら保険の入れ歯が良いでしょう

保険の入れ歯を入れるのもおすすめです

歯が動いたらどうしようと思われる方は、とりあえず保険の入れ歯はいかがでしょうか?保険の入れ歯は安いので、どうしても合わない場合は使用しなければ良いわけで、ブリッジやインプラントのように元に戻れないことはありません。 とりあえず入れ歯を入れておけば周囲の歯が動くこともありません。また、入れ歯の使用感が気に入ればそのまま使っていくのも良いでしょう。

欠損放置ではなく欠損経過観察

自己流で欠損放置をするとデメリットが大きいです

歯を抜いてそのままにしておきたいという希望のある方は、当院では無理に歯を入れることをおすすめいたしません。ただ単に放っておく場合、歯列が大きく乱れてしまう恐れがあるので、自己流の欠損放置ではなく、はじめのうちは月に1回か2か月に1回程度の歯科医師の管理下での欠損経過観察が望ましいと思います。

問題なければ半年に1度にしていく

周りの歯が動かないようなら、半年に一度のクリーニングと一緒に長期的に経過観察をしていくのがいいと思います。しかし動くようなら、入れ歯を入れるなどの対策はしたほうがいいかと思います。

部位別 欠損放置

部位別 欠損放置

8番(親知らず)を抜いた場合

抜いたままでいいです。

上の7番を抜いた場合

入れ歯もインプラントも必要のない場合が多い箇所です(例外もあります)。

下の7番を抜いた場合

ケースバイケースです。

6番を抜いた場合

上も下も6番は一番使う歯です。 入れ歯、インプラント、ブリッジなどを入れないと欠損側の噛み合わせが難しくなります(反対側で噛めばいいやという方は必要ないかもしれませんが)。

5番の小臼歯を抜いた場合

6番の次に噛み合わせに使う歯なので、入れ歯、インプラント、ブリッジを入れた方がいいのではと思います。

4番の小臼歯を抜いた場合

見た目が目立つ方と目立たない方がいますので、目立つ方は何か入れた方がいいと思われます。

1、2、3番の前歯を抜いた場合

見た目的に何か入れた方がいいと思われます。

欠損放置から入れ歯を入れて、結局インプラントにした例

インプラント

それまでの経緯

左下の7番を抜いて4年放置、左側では噛みにくいので右側で噛んでいたが、半年前に右下7番も歯根破折により抜歯してどちらも噛みにくくなった。 しかし、インプラントに抵抗があるということで入れ歯を入れました。 ところが入れ歯もお口の中の違和感が強く半年経っても慣れないということで、インプラントを決心されました。

左下7番を抜歯した後、上の7番が伸びてこないタイプの歯であった

左下の欠損放置から数年、上の歯がほとんど動かなかったことはよかったことです。もし、左上7番が伸びて歯肉ギリギリまで出てきてしまっていたら、入れ歯もインプラントも入れることができませんでした。そこは幸運だったと思います。

左下7番を抜いて不便を感じる方であった

上下とも7番がなくても、噛み合わせに不便を感じない方も大勢いらっしゃるのですが、この方は下の7番がないことは噛みにくいと感じる方でした。

試行錯誤した経緯が大切です

結果インプラントにしたので、はじめからインプラントしておけばよかったかと言えばそうではありません。欠損放置の期間があり不便を感じ、入れ歯にして不便を感じたからこそ、インプラントに抵抗があった方が、インプラントにして納得感があるわけです。決して、無駄な経緯ではなかったと思います。