抜いたまま何もしない

歯を抜いた後、入れ歯やブリッジ、インプラントなどの治療をせず、そのままにしておく選択を「欠損放置」と呼びます。 このページでは、抜いたまま何もしないという選択について、当院の考え方やリスク、部位別の判断基準をご説明します。

抜いたまま何もしないとは?

抜いたまま何もしないとは?

歯を抜いた後の選択肢は、入れ歯、ブリッジ、インプラントのいずれかで歯を入れるか、もしくは「抜いたまま何もしない」の4つがあります。 「放置」という言葉を使うと、何もせずほったらかしにしているような印象を受けるかもしれません。しかし、定期的に歯科医師の診察を受けるのであれば、これは「欠損部位の経過観察」という意味になります。

歯がない状態は病的な状態とは言いにくい

虫歯や歯周病などの感染症を放置すれば広がってしまいますので、早期治療をおすすめする理由があります。しかし歯がないという状態は、即座に病的な状態とは言えません。 歯が抜けても患者様の日常生活に不都合がなければ、歯を入れることをおすすめする説得力のある理由にはなりにくいと考えています。

見解は歯科医師によっても異なります

入れ歯もブリッジもインプラントも欠損放置も、4つの方法すべてにメリットとデメリットがあります。 抜けた歯の場所だけではなく、患者様の性格、お口の中の感覚、通院環境、経済状況など様々な要因を考慮して適切な選択を判断していくことが望ましいと考えています。 このページは内藤個人の見解としてお読みください。

こんな方が検討される選択肢です

  • 奥歯を抜いたが、反対側で噛めるので特に不便を感じていない方
  • インプラントや入れ歯に抵抗がある方
  • すぐに治療を決断できず、まずは様子を見たい方
  • 経済的な理由で治療を先延ばしにしたい方
  • 歯がなくても日常生活に支障がない方

当院の欠損放置における考え方

当院では、無理に歯を入れることをおすすめいたしません。ただし、自己流で欠損放置をすると、歯列が大きく乱れてしまう恐れがあります。 そのため、「放置」ではなく、歯科医師の管理下での「欠損経過観察」が望ましいと考えています。

3か月くらい経過観察が最善策

奥歯を抜かなくてはいけないと歯科医師に言われ、その後インプラントや入れ歯になるのは嫌だなと考えている方も多いのではないでしょうか。

そのような場合、信頼できる歯科医師のもとで3か月間程度様子を見てもらい、その間月に1回くらい歯が動いているかどうかをチェックしてもらうのも良いでしょう。

動いたとしても1か月では大きくは動かないので、当院の場合は1か月に1回チェックしています。ただし、何年も放っておかないようにしてください。

本当に周りの歯が動いてしまったら、矯正治療でないと元に戻せません。あくまで歯科医師の経過観察下で様子を見ていくことをおすすめします。

3か月という期間で選択したことは納得できるのでは?

3か月という期間は、歯のない生活にも慣れ、欠損部位に歯が必要なのか、不必要なのかを判断するのに適した期間だと思います。

抜いた後、やはり不便だと思うか、問題ないと思うかはお口の中の感覚の問題ですから、人によっても違ってきます。

欠損放置の主なリスク

欠損放置の主なリスク 欠損放置の主なリスク

欠損放置のもっとも大きなリスク

長期間欠損放置をした場合に、周囲の歯並びが変わってしまうことがあります。

上の歯が伸びてきてしまう例はよく起こりますが、これはまだ大きな影響ではない例です。当院でも20年臨床をしていますが、たった1、2本の欠損放置を数年間放置したことが原因で歯列をかなり崩してしまった症例も見てまいりました。 こうなる前に早く歯を入れておけばよかったと後悔しても元には戻せません。これが欠損放置のデメリットでしょう。

しかし動かないこともよくあります

下の7番を抜歯して10年以上経過していますが、周囲の歯が動いた形跡がなく日常生活に何の支障もない方の例もあります。上の歯を欠損放置しても下の歯が伸びてこない場合もよくあります。

動くかどうかは予想できません

欠損放置して数年後、歯並びが変わるかどうかを予想することは歯科医師にもできません。ですから、欠損放置をして数年後、周囲の歯が動いてしまった場合に「早く治療すべきだった」と言うのは結果論と言えます。

動く・動かないの割合もよくわかっていません。

部位別|抜いたまま何もしない選択の考え方

8番(親知らず)を抜いた場合

8番(親知らず)を抜いた場合

抜いたままでよいと考えています。

上の7番を抜いた場合

入れ歯もインプラントも必要のない場合が多い箇所です(例外もあります)。

下の7番を抜いた場合

ケースバイケースです。

6番を抜いた場合

上も下も6番はもっとも使う歯です。入れ歯、インプラント、ブリッジなどを入れないと欠損側の噛み合わせが難しくなります(反対側で噛めばいいやという方は必要ないかもしれませんが)。

5番の小臼歯を抜いた場合

6番の次に噛み合わせに使う歯なので、入れ歯、インプラント、ブリッジを入れた方がよいのではと思います。

4番の小臼歯を抜いた場合

見た目が目立つ方と目立たない方がいますので、目立つ方は何か入れた方がよいと思われます。

1、2、3番の前歯を抜いた場合

見た目的に何か入れた方がよいと思われます。

迷ったら保険の入れ歯も選択肢です

歯が動いたらどうしようと思われる方は、とりあえず保険の入れ歯はいかがでしょうか?

保険の入れ歯は安いので、どうしても合わない場合は使用しなければよいわけで、ブリッジやインプラントのように元に戻れないことはありません。

とりあえず入れ歯を入れておけば周囲の歯が動くこともありません。また、入れ歯の使用感が気に入ればそのまま使っていくのもよいでしょう。

欠損放置から入れ歯を入れて、結局インプラントにした例

それまでの経緯

それまでの経緯

左下の7番を抜いて4年放置、左側では噛みにくいので右側で噛んでいたが、半年前に右下7番も歯根破折により抜歯してどちらも噛みにくくなった。しかし、インプラントに抵抗があるということで入れ歯を入れました。

ところが入れ歯もお口の中の違和感が強く半年経っても慣れないということで、インプラントを決心されました。

左下7番を抜歯した後、上の7番が伸びてこないタイプの歯であった

左下の欠損放置から数年、上の歯がほとんど動かなかったことはよかったことです。もし、左上7番が伸びて歯肉ギリギリまで出てきてしまっていたら、入れ歯もインプラントも入れることができませんでした。そこは幸運だったと思います。

左下7番を抜いて不便を感じる方であった

上下とも7番がなくても、噛み合わせに不便を感じない方も大勢いらっしゃるのですが、この方は下の7番がないことは噛みにくいと感じる方でした。

試行錯誤した経緯が大切です

結果インプラントにしたので、はじめからインプラントしておけばよかったかと言えばそうではありません。欠損放置の期間があり不便を感じ、入れ歯にして不便を感じたからこそ、インプラントに抵抗があった方が、インプラントにして納得感があるわけです。

決して、無駄な経緯ではなかったと思います。

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