コラム
インプラントと差し歯、どちらが長持ちする?耐久性の違い
2026/07/02
そもそも、どんな治療なのか

歯を失ったとき、補う選択肢として「インプラント」と「差し歯(クラウン)」がよく挙げられます。どちらも歯の見た目や機能を回復させる治療ですが、その仕組みや耐久性には大きな違いがあります。
インプラントは、歯を支える骨(顎骨)にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける方法です。骨と結合することで、天然歯に近い安定感を得られます。一方、差し歯は残っている歯根の上にかぶせ物をする治療で、歯根が健全であることが前提になります。見た目は似ていても、支える土台がまったく異なるため、耐久性の考え方も自然と変わってきます。
耐久性の違いを左右する要素

インプラントの場合
顎骨に直接固定されるため、咬む力への耐性が高く、隣の歯に負担をかけない構造です。骨との結合が成立すれば、長期にわたって機能しやすいとされています。ただし、インプラントは「インプラント体(人工歯根)」と「上部構造(クラウン部分)」の2つから成り立っており、インプラント体自体は長期間維持されても、上部のクラウンは使用状況によって交換が必要になることがあります。
差し歯(クラウン)の場合
土台となる歯根の健康状態が、かぶせ物の寿命を大きく左右します。歯根が弱れば土台ごと作り直しが必要になるケースもあり、歯根管の状態が重要です。また、使用する素材によっても耐久性は異なります。セラミック・メタルボンド・ジルコニアなど種類はさまざまで、咬み合わせの強さや使用箇所によって劣化の速さが変わります。
日常の使い方が寿命を決める

どちらの治療を選んだとしても、口の中の清潔を保つことが耐久性に直結します。インプラントも差し歯も、歯垢や歯石が蓄積すれば周囲の組織が傷みはじめます。インプラント周囲炎と呼ばれる炎症は、天然歯の歯周病と同様に、放置すれば骨を溶かすリスクがあります。
差し歯の場合は、クラウンと歯根の境目に汚れが溜まりやすく、二次むし歯が発生するケースも少なくありません。いずれも、日々の口腔衛生と定期的な専門的クリーニングが不可欠です。
咬み合わせの管理も重要な要素のひとつです。強い咬み合わせや歯ぎしりの習慣は、インプラント・差し歯ともに破損や緩みの原因になります。特にインプラントは天然歯のように衝撃を吸収する歯根膜がないため、過度な負荷がかかりやすいとも言われています。治療後に咬み合わせのバランスを整えることが、長持ちさせる鍵になります。
どちらを選ぶべきかという問いに対して

インプラントと差し歯は、それぞれ適した状況が異なります。歯根が残っているか、骨の量や質はどうか、全身の健康状態はどうかといった点によって、適切な治療は変わります。「どちらが長持ちするか」という問いは、使用環境と日常管理を切り離しては答えられません。
大切なのは、自分の口の中の状態をきちんと把握したうえで、担当医師と十分に話し合いながら選択することです。
当院へのご相談
当院では、お口の状態を詳しく確認したうえで、インプラントと差し歯それぞれのメリット・デメリットを丁寧にご説明しています。「自分にはどちらが合っているのか」とお悩みの方は、まずはご相談ください。初回のカウンセリングでは、お口のお悩みやご希望を丁寧にお伺いし、患者さまに合った治療方法をご説明いたします。ご相談のみでも構いませんので、気になることがありましたらお気軽にご来院ください。
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