抜歯後の選択肢4つ
- 2022年2月7日
- インプラント
抜歯後、あなたはどれを選択しますか?選択肢は3つ(ブリッジ、入れ歯、インプラント)+ 何もしないという合計4つとなります。歯を抜かなくてはいけないほとんどの理由は、歯が割れたり膿が溜まったり歯周病で周りの骨が溶けたり、虫歯で歯が崩壊する場合です。歯を抜いてからしばらく時間が経つと歯茎が埋まってきます。
①ブリッジ
両方の歯を削ってこのようなものを接着剤で止めていくという方法です。ブリッジというのは前後の歯を削ります。タービンという器具を使って歯を削っていきます。削る量は表面1ミリから2ミリ程度です。歯を削りますと、元の歯より一回り、二回り小さくなってしまうわけです。削った歯を型取りして作ってきたもの、これを橋をかけるという意味でブリッジというものになります。
歯科治療のブリッジというのは、橋(ブリッジ)から由来する歯科技工物です。橋脚と橋脚を橋体でつなぐ構造が、この治療法に似ています。入れ歯と間違いやすいので、接着剤で取り外しのないものがブリッジ、取り外し式のものが入れ歯と覚えてください。銀歯が嫌だと言うことであれば、白い歯(自費治療)もあります。基本的にはどちらも構造は一緒です。ブリッジのメリットというのは取り外しをしなくてもいいということです。入れ歯は取り外しをして洗わなくてはいけないですが、そのまま歯ブラシをしていただいても大丈夫です。ただし、ブリッジの最大のデメリットは、やはり両方の健康の歯を削らなくてはいけないことです。ブリッジについての詳細はこちらをご覧ください。
②入れ歯
歯を削らずに取り外しをして使うというものになります。抜けたところを型取りしまして、技工物を作っていきます。前後の歯に、クラスプという金属のバネで、弾力を保ってひっかけます。食後のたびに取り外して洗うという必要はあるんですが、前後の歯を多少、削る場合もあるんです。削る先生と、削らない先生がいらっしゃると思うんですが、いずれにしてもほとんど歯を削らずに入れ歯を作ることができます。入れ歯の詳細についてはこちらをご覧ください。
③インプラント
歯が抜けた場合に手術により、インプラント(チタン製の人工歯根)を骨に埋め込み、インプラントの上に人工歯(上部構造)をつけて歯に見立てる治療法です。インプラントの最大のメリット前後の歯に迷惑をかけないということになります。他の歯に頼らない方法というのはインプラントだけになります。入れ歯もブリッジも他の歯に頼っているわけです。デメリットとしては保険がきかないので治療費が高くなります。当院だと、インプラント1本で275,000円(税込)します。内訳はストローマンインプラント本体が165,000円でその上の人工歯が110,000円で、総額が275,000円(税込)となります。その他にかかる費用はありません。あとは手術をしてから、数ヶ月待たなくてはいけない、時間がかかるということです。インプラントの詳細についてはこちらをご覧ください。
④特に何もしない
治療法ではないんですが、抜いた後、何もしないという選択になります。この選択は歯医者さんによって、意見が違うと思いますので、私のあくまでも個人的な考え方だと思ってください。抜いた後、歯を入れるかどうかというのは、患者さんのニーズによって決まると思っています。咬み合わせに困るから入れたり、見た目に困るから入れたいというニーズがあるから入れるのであって、そのニーズがない限りは、入れる必要はないかなという風に考えております。例えば、場所によって違うのですが、噛み合わせで上の一番奥の歯を抜いたという場合に、私はあまり歯を入れたりしないんですね。抜いてしばらく時間が経って、3ヶ月4ヶ月経ったときに患者さんがここに歯が欲しいと言わない方が多いんです。もちろん、それによってデメリットが多少あるんですけども、患者さんのニーズがなければ、あまり入れなくてもいいのかなという風に考えております。例えば、前歯が抜けて入らないという患者さんは少ないのです。では、前歯ではなく他の歯の場合は抜けていらないよって人もいれば、やっぱり欲しいねっていう人もいて、見た目を気にされる方もいらっしゃいます。またよく言われるのが、抜いた後周りの歯が動いてきてしまうよという説明を受ける場合がありますが、必ず動くというわけではないんです。もちろん、動く場合もありますが、これが何年か経ってくると、歯が倒れてくる場合もあれば何年たってもそのままという場合もあるんです。ですから、歯を抜いた後そのままにしておいて(欠損放置)、歯が動かない方もいれば動く方もいて、その割合は正確には分からないんですけども、全員が動くわけではないという風にご理解下さい。抜いたまま何もしないという考え方の詳細はこちらをご覧ください。
ブリッジとインプラント10年後の生存率残存率の比較のデータのお話をしていきます。ブリッジの10年後の生存率50%から75%ぐらいです。今日入れたブリッジが10年後少なくても4分の1ぐらいは取れてくるし、多いデータだと半分くらいはなくなってるよというのがブリッジのデータになります。もちろんブリッジは、土台の状態の良い歯ばかりに付けられるわけではございませんので、どうしてもそういう低いデータになっていくと思われます。比較されるものとして、インプラントがあります。インプラントの中でもストローマンという会社のインプラントのデータになりますが、ストローマン社というメーカーのインプラントの10年後の残存率は98.8%です。10年後、100本埋めたインプラントは1本から2本抜けてくるという確率になります。インプラントの生存率の詳細についてはこちらをご覧ください。
抜歯後の選択肢を説明しておりますが、歯の状態により選択できる治療法も変わってきますので、お悩みの方、当院へご相談ください。患者様に合った治療法をご提案いたします。