インプラントのフラップレス手術ができるかの判断
- 2022年9月5日
- インプラント
フラップレス手術ができるできないかの当院の判断基準についてお話ししていこうと思います。こちらのレントゲンは歯医者さんでよく撮られます。
虫歯治療などでよく使われる平面的なレントゲンになります。インプラント治療の際にはこの平面的なレントゲン+立体的なレントゲンでCTをとって検査をしていきます。
そしてこちらがCTの画像になります。
まずCT画像(①)ですけど、下顎の骨を断層撮影したものです。CT画像(②)下あごの骨を伸ばしたものです。CT画像(③)は立体画像です。患者さんに説明するときにはこれが一番見やすいかなと思います。そして私が一番使うCT画像(④)です。断面像です。
どこの断面かと言いますと画像の断面(指差し部分)です。
そして下顎の骨は画像の赤点部分、骨の中を貫いてる下歯槽神経という大事な神経がありまして。これインプラントとかドリルが当たってしまうと大変なことになりますからここまで行かないように気をつけないといけない。7番あたりインプラント入れるときには下歯槽神経が出てますのでこれに当たらないようにしなくちゃいけないってことも大事なポイントになってきます。
そしてCTで一番大事なことは全部骨のこの断面図からの骨の大きさ、サイズというのをしっかり細かく数値化できるということです。
インプラントはここに入れますので幅が9mm以上あります、下歯槽神経までの距離が17ミリぐらいありますよということがきちっと数値化できるってことです。ここにインプラントを入れるシュミレーションもできるということです。これも非常に診断がしやすいポイントなってきます。
これが入れていく予定のインプラントを重ねた時にインプラントの直径は約4mm、幅が9mmぐらいの骨のところに入っているわけですからだいぶこの厚みの方に余裕があるわけですね。
それから深さも十分お尻のところは7ミリぐらい余裕がありますので下歯槽神経に届くドリルすらないということですから、下歯槽神経は安全に手術ができるということがわかるわけです。インプラントは直径が4mm、入れていく骨の厚みが9mm以上あるということでかなりインプラントに対してはこの幅余裕があるということになります。 そうしますとこれだけ幅に余裕があるその歯茎を切って剥ぐ必要性はないというように判断しますので、7番はフラップレス手術適用ということにそういう判断で一応いくということです。
そして5番に移動しますと、だいぶこのように幅もありますので、幅も深さも一応このあたりで測っても17ミリ以上ありますから問題ないです。ここにインプラントを入れていくというシュミレーションもします。ここにインプラントを入れていくと幅も非常にあります。こちらもフラップレス手術対象ということになります。このように術前の診断はきちっと数値化されたこの数字を見て判断していくということになります。ですからこれもフラップレスで切らずにできるかなというふうに診断してるわけです。
最後に患者さんにはこのような立体図を用いて説明して納得していただくという流れになってます。フラップレス手術ができるかできないかまとめますと骨の幅のあるところはフラップレス手術が対象になります。ただ骨が薄くなってきますとフラップレス手術が難しくなっていきますので切って剥いで通常の手術ということになります。
例えばこちらのように幅のあるところは対処できますが、
このように薄くなってくると対象外もしくはもっと薄くなってくるとインプラント手術自体ができないという風な判断になってくると思います。フラップレス手術は通常の手術と比べてメスで歯肉を切開をして縫合するという工程を省略できますからメリットが3つあります。
<メリット>
(1)通常の手術に比べるとですけども術後の腫れや痛みを少なくできるということが期待できるわけです。
(2)手術に入る唾液の量が通常の手術に比べると少なくなるわけですから感染のリスクは減ると思われます。
(3)手術時間が短くなるのでお口をあけっぱなしにする時間がそれだけ短くなります。そうすると術後に顎が疲れるというリスクは軽減できます。
というような大きなメリット3つあります。
当院では骨の幅さえ許せば、積極的にフラップレス手術を行っており、患者様の7割から8割ぐらいの方がフラップレス手術でインプラントをしております。インプラントをご検討されている方、セカンドオピニオンも承っておりますので、お気軽にお問合せください。横浜歯友会 戸塚駅前内藤歯科は横浜市の戸塚駅前にありますので、アクセスも良く、遠方の方もご相談にいらしております。