抜歯後の選択肢(奥歯編)〜前編〜|インプラント歯科の横浜歯友会 戸塚駅前内藤歯科

〒244-0003 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町13 ラピス戸塚3 7階
Tel.045-443-6014

お問い合わせ

カレンダー

ヘッダー画像

横浜でインプラントや虫歯治療を行う内藤歯科のお役立ちコラム

抜歯後の選択肢(奥歯編)〜前編〜|インプラント歯科の横浜歯友会 戸塚駅前内藤歯科

抜歯後の選択肢(奥歯編)〜前編〜 ブリッジ、入れ歯、インプラント、歯を抜いた後何もしない

抜歯後の選択肢

奥歯を抜歯してしまい、現在歯がない方、またはこれから抜歯をする予定の方に見ていただきたい内容です。今回のコラムは少し長いので、前編と後編に分けたいと思います。歯を失った経験のない方にはわからないかもしれませんが、いざ自分がその立場にたってみると本当に深刻に悩むんですよね。あなたは、ここ最近歯のことばかり考えていることと思います。歯を失う岐路に立った方は皆さんそうなんです。今回はそのような方に奥歯を抜歯した場合の4つの選択肢についてお話ししていこうと思います。

歯列

歯というのは、真ん中、正中から数えて上の歯も下の歯も1番2番3番が前歯と呼ばれます。そして4番から7番が奥歯と言われます。そして今回は奥歯の抜歯後の選択肢という話をしていこうと思います。これからお話しする内容はあくまで私、個人的な意見も含まれますことをご了承ください。抜歯後の選択肢は4つ+α(2つ)になります。
(1)ブリッジ
(2)入れ歯
(3)インプラント
(4)抜いたまま何もしない。
という4つが主な選択肢。それに加えて今回は歯科矯正と親知らずの移植を入れて+α(2つ)という考え方で書いていきたいと思います。

(1)ブリッジ
ブリッジというのは抜いた歯の両隣の歯を削ってそこに接着剤で固定する修復物のことです。接着剤で固定してしまうので入れ歯のような取り外しの煩わしさがないというのが最大のメリットです。また銀歯の色が気にならなければ保険でできますので安くできるというメリットもあります。逆にブリッジの最大のデメリットというのは何と言っても歯を小さく削ってしまうということでしょう。

(ブリッジに向いている方)
①前後の歯がすでに大きく削られていてクラウンが入っていらっしゃる方
 クラウンを外せば少し削るだけでブリッジを入れられます。
②入れ歯の異物感が嫌だ、取り外しが面倒くさい、入れ歯が恥ずかしいという方
③インプラント手術は怖い方、インプラントに不安のある方

(ブリッジに向いていない方)
前後の歯が削っていない天然の歯の場合です。ブリッジにする場合、歯を画像の歯ぐらいに大きく削る必要があります。

歯の断面図

こちらは歯の断面です。画像にあります歯の上部がエナメル質です。このエナメル質は非常に硬くて大変優秀な組織なんです。長年の噛み合わせから歯を守ってくれる。ところがこのエナメル質というのは、ご覧の通り非常に薄いんです。歯の表面にコーティングしてあるような感じですね。この厚みが1mmから厚いところで2mm程度しかないんですけどブリッジにする場合にはこのぐらい削りますので、エナメル質の部分をほとんど削り落としてしまうんです。エナメル質を削ってしまうブリッジは、よほどの事情があって致し方のない場合を除いてできればオススメしたくないんです。
一昔前までは患者さんに断りなく天然の歯を削ってブリッジを入れたなんていう歯医者さんの話をよく聞きましたが最近ではそういうことはほとんど聞かなくなりました。ブリッジのために天然な歯を削るということのデメリットについての認識は時代とともに変わってきたからですよね。ブリッジについてざっと説明しましたがこの他にも自費治療にはなりますがジルコニアのブリッジ、そして延長ブリッジといった特殊なブリッジがあります。延長ブリッジについて詳しい説明が必要な方はこちらの動画をご覧下さい。

(2)入れ歯
入れ歯とは別名「義歯」と言います。両者は同じもので言い方が違うだけです。その入れ歯または義歯というものは患者さん本人が取り外しができる修復物のことです。取り外しができるものが、入れ歯または義歯と言います。逆に接着剤でつけて固定してしまう、これをブリッジと言います。入れ歯というのは、クラスプという金属で他の歯を挟むことによって固定します。このクラスプのことを先生によっては「バネ」と説明する先生もいらっしゃいます。歯の下にこのように赤い歯肉の部分があり、噛んだ時の力を広い面積で歯肉に分散させる働きがあるのですがこれが異物感となってしまうわけです。

(入れ歯、義歯に向いている方)
①入れ歯をつけても異物感を感じにくい方、異物感に対して寛容な方
② 前後の歯を削りたくない方
③入れ歯かブリッジかインプラントを迷っていらっしゃる方
これは、この3つの中で入れ歯だけは試してみてどうしても合わないよということがあれば捨ててしまえるわけです。元の状態に戻れるの入れ歯だけです。ブリッジやインプラントはそうはいかない。だから選択肢として迷ったらまずは入れ歯。それも保険の入れ歯を試してみてそれから考えたらいいかなと思います。

(入れ歯に向いていない方)
①入れ歯の異物感に耐えられない方
②クラスプの色が嫌な方
③取り外しが面倒な方、嫌な方
特に若い方は恥ずかしさもありますよね。入れ歯についてざっと説明しましたが自費の入れ歯で、さらに異物感の少ないタイプやクラスプの色が見えにくいタイプなど義歯について詳しい説明が必要な方はこちらの動画をご覧下さい。当院の自費の入れ歯は、腕のいい義歯専門の歯科技工士を抱えていますので義歯という範疇の中ではいいものができると思います。

(3)インプラント
顎の骨に手術で穴をあけてから、チタン製のボルトを埋めて3ヶ月程度待ってから人工歯をくっつける方法です。入れ歯もブリッジも前後の歯に荷重をかけるのに対してインプラントは他の歯に迷惑をかけません。入れ歯のような異物感がないのを取り外しの手間がないのも特徴です。

(インプラントに向いている方)
①ブリッジのように前後の歯を削りたくない方
②入れ歯の異物感が嫌、取り外しの手間が嫌な方
③手術、治療期間4ヶ月程度、自費治療。
 当院の場合は275,000円(税込) ですがこれが許容できる方

(インプラントをおすすめできない方)
①このように骨の少ない方または手術をできない方、例えば手術が怖い
②全身疾患があるとか血液をサラサラにする薬を飲んでいる
③定期的なクリーニングに来ない方
インプラントのトラブルについて最近いろいろ言われていますが骨のある方にストローマンインプラントを入れてあげて3ヶ月に1度の定期的なクリーニングをしてあげたらまず長く快適に過ごせます。スイスのベルン大学の報告ですとストローマンインプラントの10年生存率は98.8%という報告があります。つまりストローマインプラント100本埋めたとして10年後には約99本が残っているという確率になります。ブリッジの10年生存率は論文によって結果はまちまちなんですが、高い論文でも75%、低い論文ですと50%をきるものもあり、いずれにしてもインプラントの生存率の方が明らかに優れています。ただ、インプラントを埋めた後プラーク除去をしに歯科医院に行かなくなる方も多く、インプラント周囲炎になってしまってインプラントが抜けたりと残念な結果になる場合もあります。初めからインプラントを入れた医院でクリーニングすることもセットでケアしていかなくてはなりません。お口の中は細菌でいっぱいなのですから。当院では初めに細菌検査を行いリスクを考慮してクリーニングの期間を患者様ごとに決めております。インプラントを入れたら定期的なクリーニングは絶対に必須です。そうすれば、インプラント周囲炎を未然に防ぐことができる可能性は高くなります。

(4)歯を抜いた後、何もしない
私はこの何もしないというのも場合によっても良い方法だと思っています。抜いた後、患者様が不便だと思うかどうかが歯を入れるかどうかの基準になってくると考えています。そのため、歯を抜いた後不便もないところに、あえて歯を入れなくてもいいと考えています。特に上の7番、抜いたままで多くの方が問題ないとおっしゃいます。下の7番は、入らないという方もいらっしゃれば欲しいという方もいらっしゃいます。そして(上の歯)456番(下の歯)456番あたりは抜いたら歯が欲しいという方が多いです。特に6番は上も下もないと困る歯で最も働いている歯なんです。ですから、6番がなくなったら入れ歯か、ブリッジか、インプラントにした方がいいかなと思います。しかし、ものは考えようで、例えば右上の6番7番、右下は6番7番がない方は右では確かに物が噛めませんが左で噛むから不便はないよということであれば、あえて入れ歯やインプラントを入れることはないわけで抜いたまま何もしないが成立するわけです。よく患者様から抜いたところには歯を入れなければいけないものだと思っていましたと言われるのですが、私はそんなことはないと思うのです。抜いた後あなたが歯が欲しいと思うかどうか欲しいと思えば入れ歯とか考えますが、欲しいと思わなければそのままで良いのですよと答えいたします。ただ確かに抜いたまま何もしないというのもデメリットがあります。よく言われるのが周りの歯が動いてきてしまうかもしれないよということなんです。すべての歯が動くわけではありませんが動くか動かないのか、どの程度動くのかは歯医者にも予想がつかないんです。欠損放置後、周囲の歯が動いてしまう割合についても論文は私が知る限りはなく、はっきりとは言えませんのでここは私の経験になってしまうのですが、動いてしまう方の方が明らかに多いと思っております。つまり欠損放置をしたとして周りの歯が動いてしまう確率は50%では済まないだろう。少なくても70%以上あるんじゃないかなというように考えています。ということが、歯を抜いてそのままにしておいて周りの歯が動かないことを期待するということは分の悪い賭けだということになります。動いてしまう程度もさまざまで上の歯が少しだけ動いてしまう方もいれば上下の4、5本がガチャガチャになってしまう方もいらっしゃいます。こうならないために、無難なのは入れ歯を保険で作っておいて週に3回程度をつけるというのはいかがでしょうか。昼間につけるのはどうしても嫌ならば夜寝ているときにつけておくという方法もあります。そうすれば周囲の歯が動くことはありません。こうしながら数カ月間、抜けたところに本当に歯が必要なのか、自分自身が感じてみるということはとても良い選択だと思いますよ。
抜歯後の選択肢としてどうするのかお悩みの方、またはお口の中のトラブルでお悩みの方、戸塚駅前内藤歯科にご相談ください。ゆっくりとお話を伺います。JR戸塚駅東口から徒歩1分のところにございます。ご予約はお電話やWEB予約で承っております。このコラムに関する動画は当院YouTubeで発信しておりますので、ご興味のある方はこちらからご覧ください。横浜近辺でインプラントをお考えの方はHPにございますこちらのページをご覧ください。

記事監修者

戸塚駅前内藤歯科 院長 内藤克仁

医療法人社団横浜歯友会

戸塚駅前内藤歯科 院長
内藤克仁(ないとうかつひと)

平成18年に横浜市戸塚区にて内藤歯科を開業。
令和3年より戸塚駅前内藤歯科を開業し、ストローマン社製インプラントを専門に歯科治療を行っています。
患者様に寄り添った治療を心掛けています。